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ウタカタノユメ

「伝説の最期」ネタバレ感想

先日、「伝説の最期編」観て参りました。
早速、感想を。
あれこれ言っていますので(不満ももちろん)、気になっちゃう方はスルーで。



・・・・・・・う~~~~ん、そうだな。アクション(殺陣)は相変わらず凄かったけれど、ストーリー的にどうなんだろう。後編のつじつまは、前編の無理な設定が影響してくるわけで、「そう来るか」と何度か思うシーンあり。
けれど、さすが殺陣のシーンは瞬きするの勿体ないくらいのスピードと見ごたえあるシーンになっていました。



というわけで、総合評価70点(おまけだ!)。



思いつくまま、ランダムに。



 



・比古師匠、登場。住んでいる所は山の中。前編の最後に剣心を拾ってくるわけだけど、「流木を拾いに行ったら、お前を見つけた」いや、あの、そんなに流木が欲しかったの?まわりにくさるほど木があるのに。しかも、打ち上げられていたのが自分の弟子だったなんて、なんて都合のいいお話し。だから、海に飛び込む設定は止めた方が良かったんだ。最初から素直に原作通り、剣心自らの意思で師匠を訪ねれば良かったんだよ。



 



・比古師匠が心太に初めて会った、墓を掘るシーン。前編もそうだったけれど、脇を固める子役が良い味を出している。栄二役の坊ちゃんも上手だったな。そうなると、弥彦の存在が薄くなる。弥彦のキャラは、和月さんが影の主役って言うくらい、最後の方はものすごい重要なポジション。左之助よりも丁寧に描かれていると思う人は多いはず。その大切なキャラを、もう少し上手に使って欲しかった。



で、剣心と名乗れ、の後に続く「お前には俺の“とっておき”を教えてやる」のとっておきが外されたのが残念。



 



・剣心の居場所が、なんで操にわかったんだ?(原作ならわかるけれど、映画版ではなんの関わりも無かったから、操にわかるはずないのに。)ハトを使え、ハトを!るの八番~~



 



・蒼紫、相変わらず、最強、最強とうるさい。なんの関わりも無く、いきなり剣心に「最強のうんたらこーたら」といっても、わかんないよ。知るか、そんなのって言ってやりたかったけれど、伊勢谷くんだったから許しちゃう。いやん。



 



・翁、死なせるな。田中泯さんは素晴らしい俳優さんだけれど、死なせちゃ駄目だ。意に反してる。翁に知らず知らず蒼紫が攻撃を緩めていた=修羅にはなっていない=操ちゃんナミダポロリ=「操ちゃん、良かったね」で薫、操の肩を抱く、のあの一連の流れが良いのに。すちゃらかな翁のキャラであって欲しかったなぁ。



 



・「いいこと思いついた」のCCOくん。どんないいことかと思いきや、剣心を公開処刑にするために、お触書を出させる。んな、アホな。CCOは、そんな肝っ玉の小さいことしないよ。あのCCOだよ?剣心と戦いたくてうずうずしてんのに、他人に渡すわけない。剣心はCCOにとって、獲物なんだから。彼は悪役だけど、悪役なりの美学を持っていた。公開処刑させるような下品な真似、しないはずだ。



 



・今回の薫ちゃん、「剣心!」って叫んでるシーンばかりのような気がする(笑)前編の最後で、海に投げ出された薫ちゃんだけど、都合よく病院に運ばれてる。大騒動の割には、案外立ち直りも早くて、左之や弥彦に「さ、行くわよ!」「どこへだ?」「東京よ!」



 



・舞台を東京へ移すこと自体、無理があるのだと思うのですよ。CCOたち十本刀との闘いは、煉獄で行われるのではなく、アジトで行われるのだから。あのアジトで闘うことに意味があるんだけどな。



 



・ああ、文句ばっかりなので、褒めることもしよう。煉獄での闘い。狭い中での殺陣に、たけるくん初め俳優の皆さん、よくぞここまで頑張ってくれました。もうね~、これは本当に凄かった。CCOは勿論だけど、宗ちゃんもぶっ壊れながらの迫真の演技。前編に比べたら出番が少なかったのが残念。



 



・「東京での闘い」という設定なので、そこに斉藤が加わるのはわかるんだけど、蒼紫がいきなり参入。CCOと関わっていたならいざ知らず、今回のストーリーは全くCCOとの絡みはなかったわけで、そんなところに突然「抜刀斎は俺が倒す」みたいなこと言われてもねぇ。CCOにしてみりゃ、「誰だ、てめえ!?」って、そりゃ普通言うわな(左之に対しても言ってたな)



 



・これを言っちゃあ、おしめえよ、的な話し。京都で剣心に倒された蒼紫が、煉獄での闘いのために東京へ行くってことになるんだけど、時系列的には間に合う話しなんだろうか、といらんことを考えました。まあ、そこはあんまり突っ込んじゃうと面白くなくなっちゃうので「ふ~ん」くらいでいいんでしょうが、あまりに無理な設定だと、ちょっとね。でも、まあ、イケメンたちの「刀の舞」が見られたんで、良かったです。(CCOに対して、剣心、斉藤、蒼紫、左之助の4人がかり。)



 



・方治の最後はあっけなかった。左之助に「どけ!」とか言われて、一発殴られて終わり。あそこまでぶっ飛んだキャラを作ったんだから、最後もぶっ壊れながら死んでいくような演出が欲しかったな。原作では方治も辛い過去を背負ってるんで、あんまり軽い方治は好きじゃないな。



 



・煉獄が海に沈んだことで、結局、宗ちゃんも方治も安慈も死んじゃう(んだろうなぁ、あの流れだと)のは、ちょっといただけない。宗ちゃんは、剣心と同じ、罪を背負って答えを探す生き方を選んで欲しかったし、安慈も亡くなった子供たちの冥福を祈りながら、罪を償ってほしかった。十本刀にはそれぞれの背景があって、何故十本刀になったか、理由がある。今回はさすがにそこまでの時間がなかったからそこまで踏み込めなかったのはわかるのだけれど、ただのワルモノになっちゃうのは嫌だな。彼らは決して「ワルモノ」ではなく、「悪役」でもない。



 



・川路が良かったなぁ。仏頂面でものの言い方もすごい乱暴なんだけど、煉獄で闘う剣心たちを心配する姿が良かったです。彼は「サムライ」でした。



 



・伊藤博文が、ちょっと嫌な役でしたね。さんざん剣心たちを使って置いて、最後は見捨てるような振る舞い(闘っている最中に煉獄に大砲ぶちかますんだもん)。それに対して怒りを顕わにする川路が良かった。伊藤は、沈む煉獄に、「サムライたちに敬礼」とか、最後はイイヒトっぽいことをしてたけど、私はちょっと引いた…



 



・ラストは穏やかな神谷道場。門下生も増えてましたね。安泰、安泰。ホッとするシーンですね。で、やっぱり、最後は剣薫の行く末が気になるところじゃない?お約束通り、それらしき言葉(ずっと一緒にいよう、的な感じの言葉)を言って、薫が「え?」と目をまん丸にしてエンドロールが流れるわけだけど、あのセリフがあまりピンとこなかった。



「これからも共に見守って下さらぬか」



だったっけ?非常に曖昧且つ抽象的な言葉で、「剣ちゃん、もっとはっきり告っちゃいなよ」って思いましたが、剣心の性格を考えれば、「らしい」って言えば「らしい」のかな。贅沢を言えば、コミックスでの最後のシーン、剣路が塀から降りれなくなってベソかいているところを入れて欲しかったなぁ。



 



・ここまで不平不満ばかりを書いてしまいましたが、あくまでも個人の感想なので、もし気を悪くされた方がいたらごめんなさい。でも、全体的には良かったと思いますよ、やっぱりアクションシーンは面白かったし。ただ、漫画を実写化するって本当に難しいんだろうな、と思います。長い時間をかけて作り上げた一つの作品を、3時間程度に纏め上げなければいけないんですものね。今回は、監督の人脈と言うのか、とにかく脇を固める俳優が超大物で、本当にびっくりしました。全部主役級!!「龍馬伝」の再来のような映画で、幕末大好きな私としては、大河再びみたいで、そこは面白かったです。「龍馬伝」で岡田以蔵役のたけるくんが、剣心を演じるというのも縁を感じるなぁ。



今回で最後だと言うことですので、おそらく三度目(人誅編)はないだろうけれど、テレビやDVDが出たら、また見たいと思います。






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